小さいお子さんにとっては、戸建て特有の間取りや動線が、ときに事故や怪我につながる原因になってしまうことがあります。
そこで今回のコラムでは、注文住宅を検討しているお子さんのいらっしゃるご夫婦に向けて、子供と安全に暮らすためのアイディアをご紹介していきます。
住宅での子供の事故
大人であれば問題ない間取りや生活動線であっても、小さいお子さんにとっては危険な場面は多々あります。
では、実際にどのような事故が起きているのかについて、よくある例をあげてみましょう。
玄関からの飛び出し
玄関と道路までの距離が短く、さらに住宅敷地内から道路に出やすい住宅では、子供が玄関から飛び出してそのまま道路で事故に遭ってしまうといったケースが多くあります。
速度の出ていない自転車でも、月齢が小さい子供にとっては大きな怪我につながる可能性はありますし、車に接触してしまったら命の危険もあります。
窓やベランダからの転落
子どもは好奇心から窓を開けたがったり、ベランダに出て外を見ようとすることがあります。
窓から転落してしまったり、ベランダに出て室外機や屋外家具を足場にして、転落してしまうといった事故が、毎年のように発生しています。
階段や吹き抜けからの転落
階段や吹き抜けの手すりをすり抜けて転落してしまう、といった事故も住宅内で発生しやすい事故です。
階段での事故は小さな子供だけではなく、小学校低学年の子供の事故も多いですので、間取りや設計には注意しなければいけません。
建具や設備の引き出しでの怪我
建具やキッチンの引き出しなどは、指先の細い子供は簡単に手を入れることができるスペースがあるため、気付かずに閉めてしまうことで怪我をしてしまう可能性があります。
命に関わる怪我まではいかなくても、手や足の指の骨折など大きな怪我につながりかねません。
キッチンでの火傷や刃物による怪我
キッチンでの作業は、大人でも気を付けていないと火傷や刃物で怪我をしてしまう危険がありますよね。
子どもがキッチンに入ってしまうと、火傷や怪我をしてしまう可能性があるのは、イメージしやすいかと思います。
火元でのいたずらに気付かず、そのまま家事が発生してしまうことも珍しいことではありません。
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子供と安全に暮らすためのアイディア
大人の目線からは気付きにくいお子さんの事故について、知っていただくことができたかと思います。
では、危険な子供の事故を防ぐためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
ここからは、子供と安全に暮らすためのアイディアについてご紹介していきます。
敷地内から出れない工夫をする
敷地内に塀を設けたり、鍵付きの門を設けることで、万が一玄関から飛び出てしまってもすぐに子供だけでは外に出れない工夫をしましょう。
敷地と敷地外を明白にしておくことで、犬や猫の侵入や敷地の上を歩かれてしまうといったトラブルを避けることもできます。
また、敷地の外から玄関までのアプローチを設けることで、子供がうっかり外に飛び出てしまうことを防げます。
高い場所から落ちない工夫をする
窓の外には万が一の際に備えて転落防止柵を設けたり、フィックス窓や内滑り窓にするなどして子供が窓を勝手に開けられない、もしくは開けても隙間から落ちない工夫が必要です。
ベランダは一般的な910cm~100cm程度の幅だと、室外機を置いた際に室外機が足掛けとなり、子供がベランダの手すりに寄りかかり落ちてしまう危険性があります。
できる対策としては、ベランダの幅を十分にとり室外機が足掛けとならないようにすることや、手すりを乗り越えにくい幅広タイプにすることです。
ベランダの手すりの高さを高くする方法もありますが、圧迫感がでやすくなるのがデメリットです。
この場合の解決策としては、少し予算が高くなりますが、透明のパネルを使うと安全性を確保しつつ圧迫感を減らすことができます。
階段や吹き抜けは安全性を重視する
蹴込み板のないスケルトン階段や手すりのみの吹き抜けは、大人は問題なくても子供が隙間から落ちてしまう可能性があります。
安全性を重視して写真のように蹴込み板のある階段にしたり、吹き抜けの手すりの隙間にはパネルを使用して、子供が落下しないような工夫をしましょう。
また、吹き抜け部分に関しては完全に部屋にしてしまって、下階をのぞき込めるようなスペースや手すりをつけないといった方法もあります。
建具や設備の引き出しはソフトクローズにする
建具や設備の引き出しを閉める際にゆっくりと閉まる、ソフトクローズ仕様を使用するのもおすすめです。
ソフトクローズ仕様を採用することで、閉じるときに気にかけなくても自然にゆっくり閉まります。
閉まる際に一度建具や引き出しにブレーキがかかるため、万が一お子さんが手を入れていても、思い切り手を挟んでしまうといったトラブルを避けることができます。
IHの採用や包丁ロック機能を採用する
キッチンには危険がいっぱいありますが、火による怪我を防ぐためには、ガスコンロよりもIHの方が危険性が下がります。
火元に関しては、今はチャイルドロックがついているメーカーがほとんどですので、チャイルドロックがあるキッチンを見ておくのもいいですよ。
また、キッチンの設備に包丁ロック機能をつけておくと、包丁を取り出すのにコツが必要となるためいたずらによる怪我を防ぐことができます。
まとめ
今回は小さいお子さんがいらっしゃる方向けに、住宅内で起こりやすい子供の事故や、注文住宅を計画する際に気をつけたいポイントや対策法についてご紹介してきました。
特にマンションやアパートからの住み替えとなると、今まで問題になることがなかった部分で危険が発生してしまうこともあるため、計画からしっかり行っていく必要があります。
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