注文住宅を建てる際、土地探しは家づくりの第一歩となる重要なステップです。理想の家を実現するためには、土地選びで押さえるべきポイントをしっかり理解しておくことが必要となります。
そこで今回のコラム記事では、注文住宅の土地探しで特に重要な4つのチェックポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
ポイント1:エリア選びの優先順位を明確にする
土地探しを始める際、まず考えたいのがエリア選びです。エリアによって土地の価格や住環境、利便性が大きく異なります。
しかし馴染のない地域であれば、エリア選びに苦戦することもありますよね。そこでここでは土地選びに必要となる要素をリストアップしました。
土地探しのリストを確認し、家族間で話し合うことで優先順位、または妥協できるポイントなどを見つけておくと土地探しがよりスムーズになりますよ。
通勤・通学の利便性
通勤、通学が必須な家族がいる場合、通勤と通学に使用する交通機関の利便性について把握しておくことが大切です。交通機関の場合は、混雑時間帯を把握するだけではなく、必要となる乗り換え回数についても調べておきましょう。
あまりにも乗り換えが多いと通勤・通学が苦痛に感じてしまいますし、利用駅によっては乗り換えで長い距離を歩かなければならない、なんてこともあります。慣れている方にとっては問題ないことでも、これまで経験がない方にとっては辛く感じることもあります。
一方、車通勤や通学の場合でも、道路の混雑時間帯や使い勝手を把握しておくことが大切です。単純な計算だと15分で到着する想定でも、朝の混雑時や渋滞が多い幹線道路の場合は、30分かかるなんてこともあります。
駅から自宅までの距離を優先するのか、交通機関の使用時間や乗り換え回数を優先するのか、など通勤・通学の条件について家族間で話し合うことで必然的に土地を買うべきエリアが見えてきます。
周辺の治安
犯罪件数や凶悪犯罪が比較的少なく、治安がいいと言われている日本ですが、やはり地域によってデータに差が出てきます。そのため、購入したいと考えている土地の周辺エリアの治安調査はとても大切です。
犯罪件数を調べたり、その土地に足を運んで実際にどのような人が住んでいるか、自分の目で見ることをオススメします。また土地の様子は朝と夜で異なることも多いため、さまざまな時間帯に実際に行ってみて、周辺地域の様子を観察しましょう。
商業施設や医療機関の有無
生活に必要な消耗品が買えるスーパーマーケット、ドラックストアが近くにあるかは、日常生活を過ごすうえでとても重要です。車生活が必須なエリアであっても、日用品の購入場所が遠すぎると急な買い出しの際に困ってしまうこともあります。
また週末のお出かけやショッピングに行ける商業施設の場所も、お出かけが多いご家族の場合は把握しておきたいポイントですよね。電車で行く場合は家からの交通アクセス、車で行く場合は家からどの程度で到着するのか、なども事前に調べておくようにしましょう。
さらに、急な体調不良に必要不可欠な医療機関の場所や、通院が必要な方は通院できる科目の病院が近くにあるとより便利です。土地を探す際には、商業施設や医療機関の有無が大切です。
子育て環境
小さなお子さんがいらっしゃるご家庭、また今後子供を持ちたいと考えているご家庭では、土地探しのなかで子育て環境にも配慮する必要があります。
例えばお散歩に行ける公園が近くにあるか、保育園や幼稚園、託児所は使いやすい場所にあるか、通園させたい小学校や中学校の学区内であるかどうか…など、お子さんの年齢に応じた環境を探す必要があります。
ポイント2:地盤や環境の安全確認
理想の土地を見つけても、地盤が弱かったり災害リスクが高い場所では安心して暮らすことが難しくなります。特に近年は日本各地で自然災害が多発しておりますので、家族の安全のために、土地の安全性や状態をしっかり把握しておくことは大切なことです。
しかし、土地の地盤や環境は見た目では分かりにくいことも多いですので、土地購入前に見ていただきたいポイントをまとめました。土地を購入する前に、以下のポイントを確認しましょう。
地盤調査
地盤調査を行う必要がある場合は、土地を購入した後に実施することとなります。しかし、土地を購入する前は自分の所有物ではないため、勝手に地盤調査をすることはできません。
そこで活用したいのが、ハザードマップです。今は都道府県だけではなく、各自治体でハザードマップを用意していることがほとんどですので、細かいエリアごとに液状化リスク、氾濫リスクなどの災害リスクを確認することができます。
災害リスクがあるエリアは当然避けたい部分ですが、日本の住宅地の場合は災害リスクがあるエリアも多く、お住まいの地域によってはどうしても災害危険エリアが選択肢の中に入ることもありますので、慎重に検討する必要があります。
周辺環境
河川が近くにある、沿岸部にある、崖の上にある、造成が必要な場所にある、活火山の影響を受けるエリアにある…など、土地の周辺環境はその場所によってさまざまです。
災害のリスクを考えると、高台の地盤が強固な平地が理想ではあるものの、なかなかそうもいきませんよね。利便性の高いエリアほど低地にあることも多く、実際に日本の住宅地は低地であることが多いです。
そのため、災害リスクが懸念される周辺環境の場合は、どんなリスクがあるかを事前に調査し、リスクを回避できるような設計や万が一の際に被害が拡大しにくい設計を考えることが大切です。
過去の土地利用
埋め立て地や工場跡地の場合は、地盤が不安定であったり、液状化リスクがあることもあります。地盤が弱い地域では当然地盤改良が必要になりますし、過去の土地利用の影響で土壌汚染が発覚した場合は、土壌を改良しなければいけないケースもあります。
地盤改良費や土地購入後の液状化については、自費での負担が発生します。そのため、過去の土地利用について確認し、住宅を建設しても問題はないか事前に調査して、リスクがある土地は避けるようにしましょう。
ポイント3:建築条件の確認
土地によっては「建築条件付き土地」と呼ばれるものがあります。この場合、特定の建築会社と契約する必要があり、設計の自由度が制限されることがあります。
購入する土地に何らかの条件がある場合は、その内容も含めて確認をすることが大切です。
自由設計が可能かどうか
建築条件付き土地の場合は、施工会社である程度のプランと仕様を用意していることが多く、完全なる自由設計が叶わないこともあります。注文住宅を選ばれる方の多くが、設計の自由度の高さを重視しています。
確実に叶えたい間取りや仕様が、自由設計でないと難しい場合は、建築条件付き土地の購入には慎重にならなければいけません。
施工会社を確認する
建築条件付き土地で完全な自由設計ができなくても問題ない、むしろある程度型が決まっている方が楽だ、という方もいます。そのため、建築条件付き土地が必ずしもいけないというわけではありません。
しかし注意したいのが、建築条件付き土地では施工会社が決められていることが多く、施工会社との相性も懸念されるポイントです。希望している家の雰囲気に施工会社が合わない、なんてこともありますので、施工会社がどんな会社なのかを調べておくことも大切ですよ。
ポイント4:建蔽率・容積率の確認
土地の購入を検討する際は、建蔽率(けんぺいりつ)と容積率(ようせきりつ)の確認が欠かせません。これらは、土地に建てられる建物の規模や形状に関わる重要な要素です。
土地によってはさらに特殊な法的制限が発生することもあり、実際のところは表示通りの建蔽率や容積率めいっぱいまで建築ができない、あるいは逆に条件が緩和されて少し大きく建築できるなどさまざまです。
それぞれのケースについてはここでは割愛しますが、まずは基本的な建蔽率と容積率をしっかり理解していただくために、建蔽率と容積率を簡単に解説します。
建蔽率
敷地面積に対する建築面積の割合を指します。たとえば、建蔽率50%なら、100㎡の土地に対して建築可能な面積は50㎡までです。
平屋を検討している方もいらっしゃるかと思いますが、その場合は建蔽率の制限が大きい、あるいは広い土地でないと十分なスペースが確保できないこともあります。希望している間取りがある場合は、その間取りが建蔽率に邪魔されないか確認しておきましょう。
容積率
敷地面積に対する延べ床面積の割合を指します。容積率200%なら、100㎡の土地に対して延べ床面積は200㎡まで可能です。
例えば建蔽率が小さい土地でも、容積率が大きければ、住宅の階数を増やすことで住宅の全体的な広さを確保することができます。
まとめ
今回は、注文住宅の土地探しで押さえるべき4つのチェックポイントについて、それぞれ詳しく解説をしてまいりました。
内容によっては、これまでコラム記事で解説していた部分もあるため、おさらいポイントも多かったのではないかと思います。
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