長期優良住宅にするメリットは?認定されるための条件

長期優良住宅とは、国が認めた基準を満たした『長期的に良好な状態で住み続けることができる住宅』を指す言葉です。

長期優良住宅は住宅ローンの減税や税制の優遇措置を受けることができるため、注文住宅を検討している方の中には長期優良住宅に興味があるという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、長期優良住宅にするメリットや認定条件について、一緒に確認をしていきましょう。

長期優良住宅とは?

長期優良住宅とは、冒頭でも触れたように、長期的に良好な住宅環境を維持する目的の住宅のことです。

これまでの日本建築においては、壊してから新しい物を作るという風潮がありました。

しかし、時代の変化と共に『ストック重視の住宅政策』が求められるようになり、長く住み続けることのできる住宅として長期優良住宅の認定が始まりました。

認定を行うのは所管行政庁

長期優良住宅は国が行っている政策ですが、実際の申請先や認定は所管行政庁(お住まいの地域の地方公共団体)が行います。

長期優良住宅として新築住宅を計画するためには、着工前に長期優良住宅の計画を所管行政庁に提出し、申請を行う必要があります。

長期優良住宅にするメリットとは?

長期優良住宅にすることで、具体的にどのようなメリットがあるか気になりますよね。

ここでは、新築時に長期優良住宅にすることのメリットについて、詳しく解説をしていきます。

快適な住環境を長期的に維持できる

長期優良住宅に認定されるためには、長く住み続けるために省エネや耐震性などの機能性の面で基準をクリアする必要があります。

そのため長期優良住宅に認定された住宅に住むということは、快適で安全な住環境のなかで長期間住み続けることができるということでもあります。

節税ができる

長期優良住宅と認められることで、さまざまな税の優遇措置を受けることができ節税することができます。

受けることのできる優遇措置は以下の通りです。

[長期優良住宅で受けることができる税の優遇措]

  • 住宅ローン減税
  • 投資型減税
  • 所有権を登記の登録免許税の軽減
  • 不動産取得税の軽減
  • 固定資産税減額措置の期間延長

長期優良住宅にすることで新築時にかかる税金負担が軽減されます。
なお、各優遇措置に関しては適応期間が決められているため、申請時に確認をする必要があります。

住宅:認定長期優良住宅に関する特例措置 – 国土交通省 (mlit.go.jp)

住宅ローンの金利が安くなる

【フラット35】で住宅ローンを申し込む場合は、長期優良住宅にすることで【フラット35】Sというプランを併用できます。
これを利用することで、借入金利を一定期間引き下げることができます。
つまり、住宅ローンの金利が安くすることができるのです。

ただし【フラット35】Sは、予算金額に達する見込みとなった時点で終了となります。
現在公表されている情報では、2025年3月31日までの申請分となっています。
適応期間内に申請が可能か、申請までのスケジュールを確認しておきましょう。

【フラット35】S:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)

地震保険が割引される

長期優良住宅の認定を受けるためには既定の「耐震性」を満たす必要があります。

地震保険の割引適応になるためには、「耐震等級割引」または「免責建築物割引」のいずれかを満たす必要があります。
しかし、長期優良住宅となった時点で「耐震性」を満たしていることになり、自動的に地震保険割引適応条件を満たすことになります。

加入する地震保険で詳しい条件を確認をすることが大切ですが、等級のグレードによっては最大で50%の割引を受けることも可能です。

地域型住宅グリーン化事業の補助金がもらえる

長期優良住宅は、地域型住宅グリーン化事業の規定する条件に適応します。

地域型住宅グリーン化事業に参加している地域の工務店グループで住宅を建てることで、1戸につき最大140万円の補助金を受け取ることができます。

住宅:令和5年度 地域型住宅グリーン化事業(認定長期優良住宅、ZEH・Nearly ZEH、認定低炭素住宅、ZEH Oriented) – 国土交通省 (mlit.go.jp)

資産価値が上がる

長期優良住宅の認定を受けた住宅は、耐久性や耐震性の面から高い評価を受けるため、住宅の資産価値をあげてくれます。

住み替えなどで住宅を売る際にも、長期優良住宅の認定が付加価値となるため、一般的な住宅よりも高く売ることができます。

長期優良住宅に認定される条件とは?

長期優良住宅は建築コストがかかるデメリットもありますが、メリット面が多く、新築時に長期優良住宅を目指す方も多いです。

しかし、申請をすればすべて長期優良住宅として認められるわけではありません。
国の指定する基準を満たすことで、はじめて長期優良住宅として認められるのです。

では、長期優良住宅として認められるための条件とはいったいどんなものなのでしょうか。

認定条件

まずは、長期優良住宅として認められるための認定条件についてですが、以下にあげる項目の基準を満たすことが必要となります。

[長期優良住宅の認定条件]

  • 劣化対策
  • 耐震性
  • エネルギー性
  • 維持管理・更新の容易性
  • 居住環境
  • 住戸面積
  • 維持保全計画
  • 災害配慮

災害リスクが高い地域は要注意

長期優良住宅の認定は、土砂災害特別警戒区域等の災害リスクが高い地域は、原則として認定を行わないことが認定基準に追加されました。
従って災害リスクが高い地域に住宅を建てる場合は、長期優良住宅の認定を受けることができません。

一方で浸水想定区域のように、災害の危険性があるものの居住不可とまでは言えない区域については、必要な措置を講じることで認定は可能です。

まとめ

今回は、長期優良住宅のメリットや認定条件についてお話をしてきました。

このような情報は自分で調べることも大切ですが、信頼できる業者に相談・依頼するということも可能です。

長期優良住宅を目指す建築を行う場合は、業者にその旨を伝えることで対応した住宅の建築を行ってもらえます。

弊社では長期優良住宅に対応している業者の紹介も可能ですので、長期優良住宅にご興味があるという方はぜひ注文住宅の相談窓口をご活用くださいね。

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