流行りの「軒ゼロ住宅」って実際どうなの? メリット・デメリットを解説!

外観をスタイリッシュに魅せてくれると話題の「軒ゼロ住宅」、自分の家に取り入れるかどうか悩んでいるという方も多いかと思います。

そこで今回は、近年流行の軒ゼロ住宅について、住宅に採用したらどうなるのかメリットやデメリットに触れながら解説をしていきます。

軒ゼロ住宅とは?

そもそも軒ってなに? 軒ゼロってどんな住宅をいうの?

そんな疑問を抱いている方も多いかと思いますので、軒ゼロ住宅の具体的なメリットやデメリットをお話しする前に、まずは軒についてや軒ゼロ住宅の定義について解説をしていきます。

軒(のき)は建築基準法で決められた建築部材の名称で、具体的には「住宅の外壁や窓から外側に出ている屋根部分」のことを示します。

軒が住宅の外壁から1m以上外に出ている場合、その出た部分においては、建築確認申請の際に建築面積として申請する必要があります。

一般的には軒は1m以内、具体的な数値では90cm程度に収めることが多いです。

軒なし住宅

一般的な軒の出が90cm程度であるのに対し、軒ゼロ住宅の場合は軒の出(屋根の軒先から突き出した部分)が25cm以内のものをいいます。

どちらも建築面積に入らない軒の出ではありますが、軒ゼロ住宅は見た目からも軒の出がかなり短いものを示します。

軒の出が25cm以内となると、ほとんど軒の出がない外観になるため、軒がないようなフラットな外観に仕上がります。

軒ゼロ住宅のメリット

軒や軒ゼロ住宅の定義について知っていただくことができたかと思います。

では、実際に軒ゼロ住宅を採用したら、どのようなメリットがあるのでしょうか。

スタイリッシュな外観になる

軒ゼロ住宅は、軒の出を小さくすることで外観の凹凸感をなくし、スタイリッシュな雰囲気にしてくれます。

すっきりした外観にしたい方や、屋根や窓の水平ラインを揃えたいと考えている方に向いています。

居住スペースを広くとれる

軒ゼロ住宅の軒は建築面積に算入されないため、居住スペースをより広くとることができます。

特に狭小地や異形地などは建築面積ギリギリに家を建てるケースが多いため、軒の出を最小限にすることで最大限の居住スペースを確保できるようになります。

建築コストを削減できる

軒の出を短くすることで、軒にかかる材料費を最小限にすることができます。

少しでも安く済ませたいという方には、建築コスト削減のひとつの手段としてお伝えすることもあります。

冬の暖房費を節約できる

冬は太陽の角度が低くなるため、住宅内に太陽光が取り込みにくくなります。

そうした冬特有の環境においては、軒なし住宅は軒がない分太陽光を取り入れやすく、家の中が明るくまた温かくなります。
また、冬の暖房費節約にもつながります。

軒ゼロ住宅のデメリット

軒ゼロ住宅にはさまざまなメリットがありますが、デメリットも存在します。

デメリットを知らずに軒なし住宅を選択してしまうのはリスクがありますので、軒ゼロ住宅を検討している方は必ずデメリットについても知っておくようにしましょう。

外壁が劣化しやすくなる

軒ゼロ住宅は軒の出が短い分、外壁が受ける紫外線や雨水、風などの天候の影響が大きくなり、外壁が劣化しやすくなります。

外壁の劣化は雨漏りにつながりやすく、住宅の寿命を縮めるリスクがあります。

そのため軒ゼロ住宅を選択する場合は、そうではない住宅と比べて特に定期点検やメンテナンスをしっかり行わなければいけません。

雨が室内に入りやすくなる

換気のためには部屋の窓を開ける必要がありますが、開けたことを忘れたまま放置してしまう、なんて経験をしたことがある方も多いかと思います。

通常であれば軒が雨除けの役割にもなるため、多少であれば問題ないことでも軒ゼロ住宅の場合は軒が雨除けの役割を果たせないため、直接雨が室内に入ってきてしまうことがあります。

換気を行うタイミング、特に窓の閉め忘れや窓の管理には注意しなければいけません。

室外設備が劣化しやすくなる

一般的な戸建て住宅は、外壁に沿って室外機や給湯器を設置しています。

室外設備を外壁に沿わせることで、軒の出で紫外線を防ぐことができたり雨風から守ることもできます。

しかし、軒ゼロ住宅の場合は一般的な住宅と比べて軒の出が短いため、室外設備を軒で守ることができず劣化がしやすくなる傾向にあります。

軒ゼロ住宅の場合は、バルコニーやベランダの下部分を活用するなどして、室外設備の設置場所に配慮する必要があります。

冷房費用が高くなる

軒の出が短いと太陽光が窓から入りやすくなります。

冬は過ごしやすいと感じても、今度は夏になるととても暑く感じてしまい、結果として夏場の冷房費が高くなることがあります。

メインとなるリビングの窓は方角や、窓からの太陽の入り込み方に注意しながら、間取りを計画していくことが求められます。

まとめ

今回は軒ゼロ住宅について、メリットやデメリットに触れながら解説をしてきました。いかがだったでしょうか。

弊社ではプロのアドバイザーによる、「注文住宅の無料相談窓口」を開放しておりますので、家づくり全般のご相談を受け付けております。

軒ゼロ住宅を選ぶ際は、業者選びも重要になってきますので、これから注文住宅の計画を予定しているという方はまずはお気軽にご相談くださいね。

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