エアコンの室外機はできるだけ隠したい! と、室外機の存在自体に気を配る方は多いものの、室外機から発生するエアコン排水まで気が付かなかったという方はとても多いです。
そこで今回は、エアコンの排水で住宅を汚さないためにできる、室外機の設置方法のアイデアについてご紹介をしていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!
室外機から発生する排水とは?
先ほど少し触れたましたが、室外機は設置して終わりではありません。
室外機からはエアコンを使用することで発生する「排水」があります。
ここではまず、室外機からなぜ排水が発生するのか、その原理について簡単にお話していきますね。
冷房使用時の排水
冷房を使っているとき、エアコンは部屋の空気中の湿気を取り除く働きをします。
エアコン内部にある蒸発器(エバポレーター)が冷たくなり、そこを通る空気中の水分が結露して水滴になります。
この水滴はドレンホースを通じて外へ排出されるため、室外機から排水が出ることになります。
暖房使用時の排水
暖房使用時の室外機からの排水は、「霜取り運転」が関係しています。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
冬場に暖房を使用すると、室外機は外気温が低い中で熱を集めるため、室外機自体が冷たくなりやすく、その結果、室外機に霜が付着することがあります。
霜が積もるとエアコンの効率が低下するため、自動的に霜取り運転が始まり、室外機内で霜を溶かし、そして水にしてドレンホースを通して排出します。
室外機の排水によって起きることとは?
一般的に室外機は住宅敷地内の、目立たない屋外に設置しますよね。
そのため、「室外機から排水が発生しても問題ないのでは?」と思われる方が多いのですが、実際は室外機から排水によって様々な問題が発生します。
では具体的に室外機からの排水でどのような問題が起きるのでしょうか、一緒に見ていきましょう。
カビやコケの発生
室外機から出た排水をそのままにしておくと、カビやコケが発生する可能性があります。
特に室外機は目立たない場所に置くことが多いため、日陰や物陰になりやすい場所に置かれることが多く、排水が蒸発しきれずにその場に留まりやすくなるのです。
これにより、カビやコケが発生しやすく、写真のように室外機の下だけではなく室外機の周辺に広がっていきます。
見栄えが悪くなる
カビやコケの繁殖により、室外機周辺が汚れてしまうと、当然その部分の見栄えが悪くなります。
特にコンクリートやタイルなどの上に室外機を設置している場合は、カビやコケが非常に目立ちやすくなり、不潔な印象を与えてしまいかねません。
きれいに掃除をしているつもりでも、何度も繰り返される排水で、色が残ってしまうこともあります。
害虫の発生リスクが高まる
湿気の多い場所は害虫が好む環境です。特にコバエや蚊、さらにはゴキブリなどが寄り付きやすくなり、衛生的に良くない状況を引き起こします。
害虫が増えると、周辺環境が不快になるだけでなく、家屋内に侵入するリスクも増えるため、健康や衛生面でもデメリットがあります。
室外機の性能低下につながる
室外機周辺にカビやコケが繁殖すると、室外機本体の通気性が悪くなり、エアコンの効率が低下する可能性があります。
通気が悪い状態では、冷暖房効率が落ちて電気代が増加するだけでなく、エアコン本体への負荷が増え、寿命が短くなることも考えられます。
悪臭の発生
カビやコケが生え、さらに排水がたまった状態が続くと、悪臭が発生することがあります。
特に湿気と汚れが混ざることで独特の臭いが生じ、周囲の空気が不快になる可能性があります。悪臭は近隣にも影響を与えるため、早めの対策が求められます。
室外機の排水対策にはコレ!
せっかくのこだわりの注文住宅、室外機の排水で住宅の見た目が悪く見えてしまったり、害虫が発生してしまうのは悲しいことです。
そこでここでは、注文住宅の計画段階でぜひ取り入れていただきたい、室外機の排水対策のアイデアについてご紹介していきます。
雨樋の排水経路を利用する
室外機の排水は、エアコンを使用する限り止めることはできないのが現状です。ではどうしたらいいか、というところですが、とてもシンプルで雨樋の排水経路を活用するという方法があります。
雨樋の排水経路は地面下に設置されるため、その排水経路に合うように穴をあけて、エアコンの排水ドレーンを垂らすイメージです。
雨樋は雨水を収集する部分で、そこにエアコンの排水を流すことは特に問題になりません。また、地面下に埋め込むため、室外機周辺が汚れることもなく掃除の手間も発生しません。
見栄えもスッキリまとまるため、とてもオススメな方法です。
室外機の排水で雨樋を利用する際の注意点!
今回ご初会したアイディアは、とてもシンプルな方法ではあるものの、室外機の排水で雨樋の排水経路を利用する際には、いくつか注意すべきこともあります。
住宅の設計によってケースバイケースではあるものの、ここでは室外機の排水で雨樋の排水経路を利用する際の注意点について、詳しく解説をしていきます。
自治体によって禁止されていることもある
雨水と室外機などから発生する雑排水の合流排水が、自治体によって認められていないこともあります。
この場合は、自治体のルールが最優先となりますので、事前に確認しておくことが必要です。また、必要に応じて他の対策を考えておくことも大切です。
天候に応じた配慮が必要
台風などの大雨の際に、雨水と雑排水の合流によって逆流してしまうことがあります。場合によっては、エアコンから水が逆流して室内に入ってきてしまうなんて事態も考えれます。
そのため、台風名で大量の雨水が排水されることが想定できる場合、ドレンホースは雨樋の排水経路から一度抜いておいて、逆流しないよう事前に対策をしておくことが必要です。
雨樋にそのままドレンホースを固定すればいいのではないか、と思われる方も多いですが、こうした天候による影響などもあるため、ドレンホースはいつでも外せるように施工してもらいましょう。
音が気になることもある
穴をあけた部分から排水音が聞こえることもあるため、室外機の設置位置には注意する必要があります。
例えば静かに過ごしたい客室、寝室付近では音が気になることもあるため、できれば避けた方が無難です。リビングや勝手口の付近、トイレ付近など音が気にならない場所に設置する工夫も必要です。
まとめ
今回は、家づくりにおいて多くの方が頭を悩ませる「室外機」についてお話をしてまいりました。いかがだったでしょうか。
実際の状況によっては必ずしも使えるアイデアではないものの、知っておくことで、家づくりをより理想に近づけることができますよ。
今回の内容も少し難しい部分があったかと思いますので、ご相談やご質問等ございましたら、いつでもお気軽にご連絡くださいね。
弊社のプロのスタッフが、丁寧に説明をさせていただきます。また、その他家づくりに関するお悩みも弊社の『注文住宅の無料相談窓口』にてお受けしておりますので、お気軽にご相談くださいね♪
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