
「完成保証を付けられます。だから安心ですよ」
住宅会社からそう聞いたら、少し肩の力が抜けますよね。でも、「何を、どこまで保証してくれるんだろう」と、胸につかえが残ることもあると思います。
鹿児島の家づくり相談窓口タテカタの、たっちゃんです。
完成保証は、住宅会社の倒産などで工事を続けられなくなったときに、費用の保証などを通して完成を支える仕組みです。利用する制度によって、対象となる状況や費用、支援の内容は異なります。
契約前に見たいのは、「この工事が対象か」「保証する費用はどこまでか」「困ったときに誰へ連絡するか」の3つ。むずかしい言葉を覚えるより、説明と書類を照らし合わせることから始めましょう。
1.「この工事」が保証されるか、書類で確認する

僕は住宅会社選びについて話した動画で、完成保証を利用できるか、契約前に質問してほしいとお伝えしました。
僕自身、工事中に住宅会社が倒産する場面を担当した経験はありません。ただ、打ち合わせを進めていた会社が倒産し、その後に相談に来られた方はいらっしゃいました。だから、会社への印象だけでなく、もしものときの仕組みまで確認することを大切にしています。
ここで分けて考えたいのが、「会社が制度に登録していること」と「あなたの工事に保証が付くこと」です。
たとえば住宅あんしん保証の制度では、事業者登録とは別に、工事ごとの申込みと審査があり、承認後に保証証書が発行されます。会社のパンフレットに制度名が載っていても、あなたの家の手続きが済んでいるかは別に確かめたいんです。
申込みの時期と、受け取る書類を聞く
住宅会社には、「今回の工事で使う完成保証は、どこの制度ですか。誰がいつ申し込み、保証書はいつ受け取れますか」と聞いてみてください。
契約前にはまだ個別の保証書が発行されていない場合もあります。先ほどの制度では、工事請負契約を結んだ後に申込みを行います。そのため、契約前の段階では説明書や約款を見せてもらい、保証を付ける約束と、その後の手続きを確認するのがよいですね。約款とは、保証の条件などをまとめた決まりです。
発行されたら、施主の名前、工事の場所、保証内容、期間、上限、連絡先を確認しましょう。費用は誰が負担するのか、申込みが承認されなかった場合はどうするのかも、サイン前に話し合っておきたい点です。
参考:住宅あんしん保証「住宅完成保証制度・手続の流れ」(2026年10月21日確認)。ここで紹介した手続きは一つの制度の例です。
2.保証される費用と、自己負担になり得る費用を分ける

完成保証という名前から、「途中で何があっても、追加負担なく家が完成する」と受け取ってしまうことがあります。でも、確認するのは保証の対象と限度額です。
たとえば住宅保証機構の制度では、別の会社へ工事を引き継ぐために増える工事費用や、工事の進み具合を超えて支払った前払金の損失などについて、選んだタイプや条件に応じた保証があります。どの費用も無制限に対象になるわけではありません。
僕が動画で、完成保証と一緒に確認してほしいとお伝えしたのが、契約金や工事途中の支払い条件です。どんな仕組みで保証されるかと、どの時点でいくら支払う約束なのか。この両方を見たいんです。
「前払金の損失」は、支払ったお金のすべてを指すとは限りません。すでに工事として出来上がった部分と、支払済みの金額との関係も確認されます。「払った額がそのまま戻る」と考えず、計算方法を説明してもらってください。
引き渡しが遅れた間の費用も、質問に入れる
仮住まいの家賃、引っ越し日の変更、保管場所の費用。工事が止まると、工事そのもの以外の出費も気になりますよね。
住宅保証機構の制度では、保証対象となる費用以外に、工事の停滞で生じる種々の費用は対象外とされています。あなたが使う制度でも、「追加工事費以外の負担はどうなりますか」と聞き、保証されるもの・されないものを分けておきましょう。
質問は、「工事を引き継ぐ費用と前払金の損失は、それぞれ対象ですか。上限と対象外の費用も教えてください」。保証書のどこを見れば分かるかまで聞くと、後で読み返せます。
支払いの予定も、契約書と工程表を並べて確認してください。説明に疑問があれば、契約前に相談して書面で整理する。すでに契約済みなら、自分だけの判断で支払いを止めたり変えたりせず、関係者や専門家に確認しましょう。
参考:住宅保証機構「住宅完成保証制度・特徴/商品概要」(2026年10月21日確認)。費用の範囲や条件は制度ごとに異なります。
3.連絡先と、工事を引き継ぐまでの流れを聞く

最後は、保証を利用する場面での動き方です。
「担当者が対応します」と聞けるのは心強いですよね。そのうえで、保証する会社へ直接連絡する窓口も控えておきましょう。営業担当者に連絡が取れない場合、次にどこへ聞けばよいかが分かると、慌てず確認できます。
タテカタでも、工事中の不安について定期的にLINEで質問を受け、引き渡しまで伴走したお客様がいらっしゃいます。「契約後も顔を出してくれて、心強かったです」と岡村様から声をいただきました。これは倒産対応の事例ではありませんが、契約後に相談できる相手がいることの大切さを感じた経験です。
完成保証については、「どんな状況になったら連絡するのか」「必要な書類は何か」「引き継ぐ会社を探す支援はあるか」「新しい工期や費用は誰と確認するのか」を聞いてみてください。
住宅保証機構の制度には、施主の希望による引継ぎ事業者のあっせんがあります。また、保証事故につながる可能性のある状況を知った場合は、速やかな連絡を求めています。すぐ同じ条件で工事が再開する、と決めつけず、あなたが利用する制度の流れを確かめましょう。
鹿児島の家づくりでも、書類を手元に残す
保証書だけでなく、工事の契約書、見積書、図面、工程表、追加・変更の合意書、振込控えなどをまとめておきます。工事の進み具合を確認した記録や写真も、説明するときに役立ちます。
住まいるダイヤルの過去の相談事例でも、住宅会社の破産後の対応として、支払いと工事の進行状況を整理することが案内されています。状況によって手続きは異なるため、実際に工事が止まった場合は、保証する会社や法律の専門家などへ早めに相談してください。
鹿児島で地元の会社を選ぶときも、長く営業していることや担当者の人柄に加えて、こうした書類と連絡先を確認しておきたいですね。完成保証の有無だけで、会社の将来まで判断することはできません。
参考:住宅保証機構「住宅完成保証制度・手続き」、住まいるダイヤル「新築工事中に住宅会社が破産。今後の手続は。」(相談年月:2009年3月、2026年10月21日確認)。
よくある質問
Q.完成保証があれば、追加のお金はかかりませんか?
A.保証の範囲や上限によります。追加工事費や前払金の損失のどこまでが対象か、工事以外の費用も含めて確認してください。自己負担が生じる可能性も考えて説明を受けましょう。
Q.会社が登録済みなら、今回の家も保証されますか?
A.個別工事の申込みなどが必要な制度があります。会社の登録とは別に、今回の工事の手続き、保証の成立時点、保証書の交付予定を確かめてください。
Q.完成保証を使わない会社は、危ない会社ですか?
A.その一点では判断できません。制度ごとに利用対象や条件も違います。採用している備えの内容、契約・支払い条件、質問への説明などを合わせて確認しましょう。
家づくりの正解は一つじゃない。完成保証も、内容が分かってこそ、自分たちに必要な備えかを考えられます。
「こんなことを聞いたら、失礼かな」と遠慮しなくて大丈夫です。住宅会社に直接聞きにくいときは、資料を持って僕に話してください。確認したいことを一緒に整理します。
タテカタの相談は無料です。提携住宅会社からの紹介料で成り立つ、保険の窓口と同じ仕組みです。
関連動画:家づくりナビゲーター たっちゃんねる「【注文住宅】家が建たずに借金だけ残る!?倒産する住宅会社を見抜く5つのポイント」(完成保証と支払い条件についての発言を参照。2026年10月21日内容確認)。
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