
「家を建てたい。でも、何から始めればいいんだろう」
この言葉を、僕は毎月のように聞いています。タテカタには月に8〜9件の相談が来ますが、いちばん多い入口がこれです。夜、子どもが寝たあとに「本当に建てられるのかな」とスマホで検索し続けて、なにも進まないまま朝が来る。そんな時間を過ごしている方は、想像よりずっと多いです。
今日は、何から始めればいいのか、その順番を5つのステップで整理します。僕はこれまで鹿児島で200家族以上の家づくりに横で付き合い、130棟以上の現場を見てきました。うまくいった人と、途中で止まった人。その違いは、センスでも情報量でもなく、進める順番でした。
「何から始めればいいか分からない」で止まる人は多い

相談に来る方の多くが、開口一番こう言います。「こんな状態で来てよかったんでしょうか」と。何も決まっていないことを、申し訳なさそうに話されます。
何も決まっていない状態で来てくれるのが、僕はいちばん嬉しいです。むしろ、何かを決めてしまったあとに来られるほうが、やり直しが効かなくて困ることがあります。
ご夫婦で1年以上、家づくりの話をしては止まりを繰り返していた方がいました。相談のあと、こう言われました。「2人で1年以上悩んでいました。もっと早く相談すればよかった」。この方は、翌日から動き出しました。1年止まっていたものが1日で動く。やることの順番を、一緒に並べ直しただけです。
順番を間違えると、家づくりは止まります

止まってしまう人には、共通した入口の間違いがあります。よくあるのは3つです。
ひとつ目は、いきなり住宅展示場から回り始めること。展示場は楽しいです。でも、予算も条件も決まっていない状態で行くと、判断の基準を持てないまま帰ることになります。何社も回ったのに決められない、という相談は本当に多いです。
ふたつ目は、土地を先に買ってしまうこと。建物にいくらかけられるかが決まる前に土地を決めると、あとから予算がまったく合わなくなります。
みっつ目は、間取りの打ち合わせが始まってから、初めてお金の話をすること。ここまで来ると、もう気持ちが乗っています。好きになった間取りを、あとから予算に合わせて削るのは、本当につらい作業です。
以前、こう言われた方がいました。「ハウスメーカーを回り出す前に、出会いたかったです」(K様)。順番は、それくらい効きます。
鹿児島の家づくり、後悔しない進め方5ステップ

ここからが本題です。僕が相談の現場でお伝えしている順番を、5つに整理しました。むずかしい話はしません。
ステップ1:いくらまでなら安心して返せるかを決める
最初にやるのは、間取りでも土地でもなく、お金です。しかも「いくら借りられるか」ではなく「いくらまでなら、これからの暮らしを守りながら返していけるか」です。銀行が貸してくれる金額と、あなたが安心して返せる金額は、別ものです。
ここは、宅建士でありファイナンシャルプランナーでもある僕がいちばん力を出せるところです。どこの銀行でも通らなかった住宅ローンを、条件を一つずつ整理し直したら通せた方もいます。ローンは「通らない」のではなく、「整理されていない」だけのことがあります。
ステップ2:家に何を求めているのかを、ふたりで言葉にする
次は、間取りを描くことではなく、暮らしを言葉にすることです。朝起きてから寝るまで家の中でどう動いているか。今の住まいで何がいちばん不便か。
ここで多いのが、ご夫婦で優先順位がずれているケースです。ずれたまま打ち合わせに入ると、住宅会社の前で言い合うことになります。ちなみに我が家は、子どもの人数より子ども部屋の数が少ないです。計画と現実は、そのくらいズレます。だから先に言葉にしておく意味があります。
ステップ3:会社は「見学」ではなく「比較」で絞る
予算と、求める暮らしが見えてきて、初めて会社選びです。覚えておいてほしいのは、いい会社というものはない、ということ。あるのは、あなたに合う会社かどうかだけです。
同じ3,000万円でも、中身の配分は会社によってまるで違います。断熱にかける会社、デザインにかける会社、設備を厚くする会社。どれも間違いではありません。展示場を何社回っても決められなかった方が相談のあと3社に絞れたのは、見に行く前に自分たちの判断軸を持てたからです。
ステップ4:土地は、建物とセットで考える
土地探しは、建物の予算が決まってからです。鹿児島の場合、ここに地盤の話が乗ってきます。土地によっては、家を建てる前に地盤を補強する工事(地盤改良)が必要になります。費用は土地ごとにまったく違うので、金額をここで断言することはできません。
ただ、土地代・建物代・地盤の工事費・外構費まで一枚の紙に並べてから決めないと、あとで必ずどこかを削ることになります。買ってからでは、選び直せません。
ステップ5:間取りと見積もりを、第三者の目で確認する
正直にお話しします。住宅会社の担当者だからといって、間取りが得意とは限りません。資格を持っていることと、あなたの暮らしに合う間取りを描けることは、別の力です。
何か月も間取りが決まらなかった方の図面を、僕が第三者の立場で描き直したら、すぐ決まりました。そのお客様には、笑いながら「もはや中釜建設ですね(笑)」と言われました。見積もりも同じで、その金額が高いのか安いのか、一社だけ見ていても分かりません。
鹿児島だからこそ、順番で気をつけたいこと

ここまではどこで建てても共通する話です。ここからは鹿児島ならではの注意点を足します。
まず、シラス台地。鹿児島で土地を探すなら避けて通れません。シラスは、正しく付き合えば怖くありません。怖いのは、知らないまま土地を決めてしまうことです。同じ地区の中でも土地ごとに条件は変わるので、一般論ではなく現地ごとに確認するしかありません。
次に、桜島の灰です。洗濯物、駐車場、外壁の汚れ、窓を開ける頻度。鹿児島で暮らしてきたあなたなら体で知っていることですが、間取りや外構を決めるときに意外と後回しにされます。灰を織り込んで動線を決めておくと、住んでからの毎日がだいぶ楽になります。
家づくりは、どこに相談すればいいのか

「で、結局どこに相談すればいいの?」という質問もよくいただきます。相談先は大きく3つあって、それぞれ性質が違います。どれが悪いという話ではないので、構造の違いとして聞いてください。
ひとつ目は、住宅会社に直接聞くこと。いちばん具体的な話が聞けます。ただし選択肢はその会社の中に限られます。ふたつ目は、ネットやSNSで調べること。手軽で量もありますが、その情報があなたの年収・家族構成・土地の条件に当てはまるかは、誰も保証してくれません。
みっつ目が、僕たちのような第三者の相談窓口です。どこかの会社を売る立場ではないので、合わないと思えば「合わない」と言えます。裁判をするのに、弁護士をつけないで戦う人はいませんよね。家づくりも同じです。
家は3回建てないと分からない、と言われます。でも3回建てられる人はいません。だから1回で当てる確率を上げるために、プロを横につけるのを当たり前にしたい。僕がこの仕事をしている理由は、そこにあります。
よくある質問
Q何も決まっていないのですが、相談してもいいですか。
Aそれでいいんです。むしろ、その状態で来てくれるのがいちばん嬉しいです。予算も土地も会社も決まっていないところから、何をどの順番で決めるかを一緒に並べます。分からなくて当たり前です。
Q土地と住宅会社、どちらを先に決めるべきですか。
A正解は一つではありませんが、どちらにしても先に決めるのは総予算です。土地から入るなら建物にいくら残せるか、会社から入るならその会社が土地探しをどこまで手伝えるかを確認します。順番はあなたの状況で変わるので、一緒に決めましょう。
Q相談したら、どこかの住宅会社を勧められませんか。
A特定の会社を売り込むことはしません。あなたの予算と希望を聞いたうえで、提携している会社の中から合いそうなところを一緒に選びます。合わないと思えば「合わない」と言います。それが第三者でいる意味です。
何も決まっていないまま、来てください

5つのステップを書いてきましたが、これを全部ひとりでやるのは正直しんどいです。仕事をしながら、子育てをしながら、住宅ローンと土地と間取りを同時に調べる。うまく進まないのは、あなたの能力の問題ではありません。
タテカタは、鹿児島の家づくり相談窓口です。何から始めるかの整理、予算づくり、会社選び、間取りの改善、契約後の引き渡しまで横についてやります。住宅会社に言いづらい要望やお断りも、僕が代わりに伝えます。
相談は無料です。なぜ無料でやれるのかも隠さずお話しします。提携している住宅会社からの紹介料で成り立っている、保険の窓口と同じ仕組みです。あなたから相談料をいただくことはありません。ここだけは断言します。タテカタを使って家を建てることは、絶対にそのほうがいいです。
いきなり相談の予約は、ハードルが高いですよね。まずはLINEからで大丈夫です。登録した方に「家づくりの疑問300選」と「間取り100選」をお渡ししています。今のあなたの状況を一言送ってもらえれば、次に何をすればいいかをお返しします。



