「耐震等級3です。だから安心です」
そう説明されたら、胸をなで下ろしたくなりますよね。
一方で、夜、子どもが寝たあとに地震のニュースを見て、「この家で本当に大丈夫かな」と手のひらが冷たくなった人もいると思います。
気象庁は2026年9月1日、令和8年熊本地震について、地震の発生数は平常時より多い状態が続いていると発表しました。鹿児島で家づくりを考えるあなたにとっても、地震への備えは遠い地域だけの話ではありません。
ただ、怖さのまま住宅会社を選ぶ必要はありません。
僕はこれまで300棟以上の家づくりに関わってきました。その経験から伝えたいのは、耐震等級はとても大切な判断材料だけれど、数字を一つ聞いて終わりにしないでほしい、ということです。
この記事では、住宅会社へそのまま聞ける4つの質問を紹介します。むずかしい計算の話はしません。
鹿児島で家を建てるなら、まず耐震等級の意味を知っておく

耐震等級とは、地震に対する建物の強さを1〜3の段階で示すものです。
国土交通省の住宅性能表示制度では、等級1が建築基準法で求められる水準。等級2は等級1で想定する地震の力の1.25倍、等級3は1.5倍の力に対して、制度上求められる性能を持つことを示します。等級3が最高です。
ここで大事なのは、「マグニチュードが1.5倍でも平気」という意味ではないこと。建物に加わる力を基準にした表示です。
耐震等級が高いことには、家族を守るための大きな価値があります。一方で、同じ「耐震等級3」という説明でも、誰がどの図面を確認したのか、工事中に何を確認するのかまで聞くと、住宅会社ごとの違いが見えてきます。
130棟以上の家づくりに関わる中で、僕は数字や設備名だけで判断しないようにしてきました。家族がどこで過ごすのか、大きな窓や広い空間をどう取りたいのか、予算とどう両立するのかまで一緒に見ます。
家づくりの正解は一つじゃないからこそ、数字の意味と根拠を知ることが大切です。
住宅会社に確認したい4つの質問

質問1「その耐震等級は、第三者の評価書で確認できますか?」
まず聞きたいのは、等級の数字だけではなく、どの資料で確認できるかです。
住宅性能表示制度には、設計住宅性能評価書(図面を評価した書類)と、建設住宅性能評価書(図面に加えて施工段階と完成段階も検査した書類)があります。
住宅会社が自社で確認する方法にも意味がありますし、第三者評価を取らないから弱い家だと決まるわけでもありません。ただ、比較するときは条件をそろえないと判断しにくい。
「等級はいくつですか?」の次に、「誰が、どの資料で確認しますか?」まで聞いてください。書類の名前が分からなくても大丈夫です。そのまま尋ねればいいんです。
質問2「希望を入れた最終の間取りで、構造を確認していますか?」
最初に見せてもらった標準プランと、あなたが建てる家の最終プランは同じとは限りません。
大きな窓がほしい。吹き抜けをつくりたい。広いリビングにしたい。どれも悪い希望ではありません。ただ、希望を反映して間取りが変わったら、その図面を基に構造の確認がされているかを聞く必要があります。
何か月も住宅会社と話して間取りが決まらなかったお客様の図面を、僕が第三者として描き直したことがあります。暮らしから逆算すると、間取りは大きく変わることがある。だから僕は、最終図面での確認を大切にしています。
「この間取りで確認した資料を見せてもらえますか?」
この一言で、説明がぐっと具体的になります。
質問3「地盤調査の結果を、基礎の計画にどう反映しますか?」
耐震等級は建物の大切な指標です。でも、建物が立つ土地の確認も切り離せません。
鹿児島では「シラス台地だから大丈夫ですか?」という相談があります。ただ、地域名や土の名前だけで、個別の土地を判断することはできません。土地ごとの調査結果を見て、必要な対応を専門家と確認します。
実際に、気に入った土地を先に契約し、その後に地盤への対応費用が必要だと分かり、予算が崩れたご夫婦がいました。土地が安く見えても、家を建てるまでの総額で見ると話が変わることがあります。
だから聞く順番は、「この地域は大丈夫ですか?」ではなく、次の3つです。
- 地盤調査はいつ行いますか
- 結果は誰が説明してくれますか
- 対応が必要な場合、予算と基礎の計画をどう見直しますか
個別の土地の安全性は、ネットの情報だけでは決められません。土地を契約する前から、住宅会社や第三者と一緒に確認してください。
質問4「工事中は、誰が・いつ・何を確認して記録しますか?」
図面が正しくても、家は多くの人の手でつくられます。
僕自身、住宅営業をしていた頃、お客様が一番大事にしていた指定材料の情報を、現場へ伝え忘れた経験があります。気づいたときには、簡単に戻せない段階でした。
悪意がなくても、伝達の抜けや思い込みは起こります。その失敗から、僕は「あとで伝えればいい」をやめ、早めに伝えて記録を残すようになりました。
住宅会社には、検査の回数だけでなく、次を確認してください。
- 誰が検査するのか
- どの工程で確認するのか
- 写真や報告書は受け取れるのか
- 気になる点が出たとき、誰に伝えればいいのか
タテカタは契約後も、工事中の質問をLINEで受け、住宅会社へ伝えにくい要望を整理します。実際に「契約後も顔を出してくれて、心強かったです」と話してくださったお客様もいました。
耐震等級3なら、それだけで住宅会社を決めていい?

僕の答えは「比較材料として強い。でも、それだけでは決めない」です。
等級が高いことは大きなメリットです。ただ、家づくりには予算、間取り、土地、保証、施工中の確認、担当者との相性もあります。耐震等級という一項目だけで全部を判断すると、あなたの暮らしに合う会社を見落とすことがあります。
僕は、展示場を何社回っても決められなかった人が、条件を整理したことで3社に絞れた場面を見てきました。「いい会社」を探すより、あなたに合う会社を探す。そのために、同じ4つの質問を複数社へ投げて、答え方まで比べてください。
すぐ答えられるかだけでなく、分からないことを持ち帰って、資料と一緒に説明してくれるか。そこにも会社の姿勢が出ます。
鹿児島の耐震相談は、分からないまま来て大丈夫です

「こんな基本的なことを聞いたら、恥ずかしいかな」
大丈夫です。何を聞けばいいか分からない人こそ、タテカタに来てほしいと僕は思っています。
実際に「分からないことが分からない状態で行っていいのか不安でした。でも、少しずつ分かってきて、本当に勉強になりました」と話してくださったY様がいます。知識がないことは、家づくりを始められない理由にはなりません。
家づくりは何千万円という大きな買い物なのに、多くの人にとって初めての経験です。裁判で自分の味方になる弁護士をつけるように、家づくりでもあなたの側で資料を読める人がいた方が、判断しやすくなります。
タテカタの相談が無料なのは、提携住宅会社からの紹介料で成り立っているからです。保険の相談窓口と同じ仕組みで、あなたから相談料はいただきません。
住宅会社を悪者にしたいわけではありません。会社には会社の立場があります。その説明を、あなたの暮らしと予算に置き直して考えるのが僕の仕事です。
よくある質問

Q1. 耐震等級3なら、地震で壊れない家ですか?
耐震等級3は住宅性能表示制度で最も高い等級ですが、あらゆる地震や土地条件に対する無被害を約束するものではありません。等級の根拠、地盤、最終の間取り、施工中の確認まで合わせて見てください。
Q2. 第三者評価を取っていない住宅会社は避けるべきですか?
第三者評価がないことだけで判断する必要はありません。自社での確認方法、計算資料、検査体制を聞き、他社と同じ条件で比較してください。説明が理解できないときは、資料を持ち帰って専門家に見てもらう方法もあります。
Q3. 土地を買ったあとでも相談できますか?
相談できます。すでに住宅会社との話が進んでいても大丈夫です。ただし、契約前の方が選べる対応は多くなります。地盤調査の時期、追加費用、基礎の考え方を一緒に整理しましょう。
一人で4つ全部を聞けなくても大丈夫です

この記事の質問をスマホに保存して、そのまま住宅会社に見せてください。
それでも説明が難しかったら、LINEで僕に送ってください。LINEに登録した方へ「家づくりの疑問300選」と「間取り100選」をお渡ししています。
気になることは、そのまま僕に聞いてください。
出典

- 気象庁「『令和8年熊本地震』について(第11報)」2026年9月1日
https://www.jma.go.jp/jma/press/2609/01a/202609011400.html - 国土交通省「住宅の品質確保の促進等に関する法律/住宅性能表示制度」令和7年12月1日施行版資料・令和8年3月31日改訂資料
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000016.html
※耐震等級、構造、地盤に関する個別判断は、設計者・施工者などの専門家へ確認してください。


