
「親が泊まりに来るから、和室はあった方がいいですよね?」
そう考えて図面に一部屋足したものの、今度はリビングや収納が狭くなる。どこかを我慢するしかないのかなと、肩に力が入ってしまいますよね。
鹿児島の家づくり相談窓口タテカタの、たっちゃんです。
和室が必要かどうかは、あなたの暮らしによって変わります。親が長く滞在する家庭と、来客は日帰りが中心の家庭では、欲しい空間も違います。
考えたいのは、誰がどのくらい泊まるのか、来客がいない日にどう使うのか、そして将来も使い方を変えられるか。この3つです。和室を残すか減らすかを決める前に、部屋の名前から、実際の過ごし方へ目を向けてみましょう。
ここでは、壁や建具で区切られた畳の部屋を「独立した和室」、リビングなどの一部を畳にした空間を「畳コーナー」として考えます。広さが同じでも、見え方や音の伝わり方、使える時間は変わります。
1.鹿児島の新築も「誰が、どのくらい泊まるか」から

僕のYouTubeでは、以前は来客をリビングに通さず和室へ案内したい、来客用の布団をしまいたい、といった相談があったことを話しています。相談で出てくる希望にも、暮らしの変化を感じています。
だからこそ、新築の和室も、あなたの家での予定に戻って考えてほしいんです。親が遠方に住んでいるのか、近くから日帰りで来るのか。泊まるとしたら何人で、何泊くらいになりそうかを家族で話してみてください。
たとえば、年に数回の一泊と、出産後の手伝いなどで数週間滞在する場合。同じ「親が泊まる」でも、昼間の居場所や荷物の量、着替えるときの仕切りに求めることは違います。
長く泊まる予定があるなら、来客が休んでいる間も家族がリビングを使えるか、夜にトイレへ行きやすいかも確認したいところです。玄関から直接入れることが大事な家庭もあれば、家族の近くで過ごせる方が合う家庭もあります。
そのうえで、使う予定の布団を図面に重ねてもらいましょう。布団を敷いたら入口がふさがらないか、荷物を置けるか、人が通れるか。畳数だけを眺めるより、必要な広さがつかみやすくなります。
来客用の寝具をどこへしまうかもセットです。今ある布団の大きさや量を伝え、収納の幅・奥行き・出し入れまで見てもらってください。「和室に押し入れがあるから入るはず」と思い込まないことが大切です。
住宅会社には、「誰が何泊する予定なので、この布団と荷物を置いた状態を図面で見せてもらえますか?」と聞いてみてください。予定がまだ曖昧なら、想定する来客を書き出すところからで大丈夫です。
2.来客がいない日の、普段の使い方を決める

僕は、何か月も間取りが決まらなかったお客様の図面を、希望と暮らしから整理し直した経験があります。描き直したあと、間取りがすぐに決まりました。部屋の名前や数だけを見ず、どんな暮らしをしたいのかを図面に重ねることを、僕は大切にしています。
和室についても、来客がいない日の姿を思い浮かべてみましょう。床に座ってくつろぎたい。洗濯物を畳みたい。子どもと本を読みたい。静かな場所で休みたい。あなたが畳の上で過ごす場面があるなら、それも部屋をつくる理由になります。
一方で、家事にも遊びにも宿泊にも使いたい場合は、同時にできるかを考えます。洗濯物を広げたまま来客を迎えられるか。おもちゃを片づけたら、布団を敷く場所が空くか。普段使うものの戻し先があると、使い替えやすくなります。
リビングの近くなら家族の様子を感じながら使いやすい反面、音や視線も届きます。少し離れた個室なら落ち着きやすい一方、家事をしながら見守りたい使い方には合うか、動きを確かめたいですね。
また、普段あまり入らない部屋でも、掃除や湿気への配慮は必要です。全日本畳事業協同組合は、畳のお手入れとして、こまめな掃除と換気、余分な水分を残さないことを案内しています。
鹿児島で、雨や桜島の灰を気にして窓を開けにくい日も想定するなら、換気や除湿の方法まで相談しましょう。畳の素材によって扱い方が異なるので、選んだ製品の手入れ方法も確認してください。
「来客がいない平日は、ここで何をしますか?」。家族でこの質問に答えてみてください。普段は空けておきたい、という答えもあります。その余裕に面積や予算を使いたいかまで納得できれば、選びやすくなります。
参考:全日本畳事業協同組合「畳のお手入れ」(公開日表記なし、2026年10月19日確認)。
3.独立した和室と畳コーナーを、使い替えまで比べる

僕が同じYouTubeで話している考え方に、「使い方を変えられる住まい」があります。今の流行を追うだけでなく、家族の暮らしが変わったときにも使えるかを考える、ということです。
独立した和室なら、建具を閉めて来客の居場所をつくりやすくなります。ただ、引き戸を閉めるだけで、音まで十分に遮れるとは限りません。泊まる人が寝たあと、隣の部屋でテレビを見る暮らしなら、その点も設計担当者に伝えてください。
リビングに続く畳コーナーは、普段のくつろぎや家事に使いやすい選択です。一方、仕切りがなければ、来客が寝る場所として使うときに視線や生活時間への配慮が必要になります。広く見えることと、落ち着いて眠れることは、別々に確認したいですね。
小上がりにして腰掛けや下部収納をつくる方法もあります。その場合は、上り下り、掃除のしやすさ、収納の開閉を試しましょう。段差のない畳の空間とも比べ、今と将来の使い方に合う方を選んでください。
将来は寝る部屋として使いたいなら、今の広さに寝具を置いた動きや、トイレまでの行き来も確認します。「あとで壁を付ければ個室になる」と考えるなら、その予定を最初から設計担当者に伝えましょう。
壁や建具を足せるか、窓や照明、空気の出入りをどう確保するかは、具体的な設計によります。後から簡単に変えられると決めず、準備する内容と費用の考え方を確認してください。
住宅会社には、「独立した和室の案と、リビングに続く畳の案を、来客時と普段の両方で比べたいです」と伝えてみてください。畳の面積だけでなく、仕切りや収納を含めた見積もりで比べると、予算との関係も整理できます。
参考動画:家づくりナビゲーター たっちゃんねる「【注文住宅】10年前に流行って今は「消えたもの」。時代遅れの家にしないために考えること」(2026年10月19日内容確認)。
よくある質問
Q.和室をつくらないと、親が泊まるときに困りませんか?
A.和室以外の部屋を使う方法もあります。誰がどのくらい泊まるか、寝具を広げる場所、家族との生活時間を確認して考えましょう。長期の宿泊が多ければ、専用の個室が合う場合もあります。
Q.来客用の和室は何畳あれば十分ですか?
A.人数や寝具、荷物、出入口の位置で変わるため、一律には言えません。手持ちの布団の寸法を伝え、広げた状態と通り道を図面で確認してください。収納部分を含む広さかどうかも確認しましょう。
Q.畳コーナーなら、あとから簡単に個室にできますか?
A.壁や建具を付ける場所、窓や照明などの条件によります。将来の個室化を希望するなら、間取りを決める段階で相談し、どこまで準備するかをそろえておきましょう。
「和室がある家」より、使う場面が浮かぶ家へ
家づくりの正解は一つじゃない。来客を大切にする一部屋も、毎日家族が集まる畳の空間も、あなたにとって意味のある選択です。
「和室は欲しいけれど、どこを調整したらいいか分からない」。そのまま話してください。僕は図面を見ながら、残したい希望と、暮らしの中で大切にしたいことを一緒に整理します。
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